鎖骨骨折日記~めざせ登山ザックを背負える日

初めての鎖骨骨折から登山用の重いリュックを背負って登山復帰するまでの記録

鎖骨骨折日記【11】術後初診察と初リハビリと超音波治療(鎖骨骨折10日目:術後1週間)

手術は初めてのくせに、最近の手術は進歩しているのだなーと思う

今日は手術後初の診察だ。

なんとなくわくわくどきどき。

まずレントゲンを撮ってから診察室へ。
手術以来貼ってあったハニカム構造の嵩のあるパッドをはがされ、いよいよ傷口とご対面!と思ったが、鎖骨というのは必死で視線を下げても自分ではほとんど見えない位置にある。
ぼんやりとしか見えぬーっと思っている間に
「うん、傷はきれいだね。問題なし!」と新しいテープを貼られてしまった。今度は透明だけど間に空気が入っており少し厚みがある。うっすいダウンみたいなテープだ。
これで入浴も可能とのこと。

切って縫う手術って、術後は1週間くらい入院して毎日消毒、もちろんしばらく入浴不可というイメージだったが、実際は手術後今日までパッド貼り替えなしで消毒も1回もしなかった。
そういえば、靴擦れも今は水で洗って傷パワーパッド貼りっぱなしできれいに治るもんね。医療は進んでいるのだなあ。

レントゲンの方は、術後1週間しかたっていないので何も変わりがなかった。

・変わりがないということはボルトが緩んだりプレートがずれたりしてはいないということなので、良い状態である。
・腕を90度以上はあげてはいけない。
・重いものを持ってはいけない。

と説明しながら医師がうーんと唸る。

超音波治療をおすすめされる

「ビブ丸さんの鎖骨ね、ほっそいなーっと思いながら手術してたんですけどね。かなり細いし粉砕だからちょっとくっつきにくいかな、と思うんですよ」
そこで、と提案されたのが超音波治療だった。

超音波?
なんか胡散臭いやつ?

と一瞬思ったが、骨は刺激があると融合が促進されるので正しく行えば治癒までの期間が3~4割短縮される治療法なのだそう。臨床研究やプラシーボ試験でも結果が出ており、保険診療として認められている。
スポーツ選手も使用しているそうだが、正直本当に効くのかなあ、、という気もする。
いや、やれることは全てやると決めているのだ。
使えるものも何でも使ってみよう!
(保険が効く、というのが決め手になった。)

疑いの心を持つと効くものも効かなくなるかもしれないから、素直に無心に信じるのだ。
ベッカムや松井も使って4割早く治癒したんだって!
すごーい!
最先端の治療だね!
よし、こんな感じで。

 超音波治療器はレンタルしておうちでできる

やる気は出たものの、治療のためにしょっちゅう通院するのは面倒だし厳しいかも、と思っていたが、治療機器をレンタルして自宅でできる。
病院を通じて業者から借りるというシステムだ。契約も使用方法のレクチャーも業者から受ける。
レンタルの日程を決めるため医師が担当業者に電話をしてくれたところ、偶然にも病院内にその業者が来ており、しかもレンタル可能な治療器も持ってきているという。
さっそく説明を受け、レンタル契約をして当日中に持ち帰ることとなった。

レンタル期間は3か月。
3か月後に必要があれば1年延長になるのだが、なぜかここでは1年という選択肢しかない。保険適用でも結構な金額になりそうなので、なんとか3か月で返却できるよう願う。

超音波治療器はSIGMAXのACCELLUS2(アクセラス2)

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使用方法はとても簡単。

①ブローブという分厚いオセロの黒駒みたいなものにジェルを塗り、患部に当てる
②スイッチ押す
③そのまま20分
 低出力超音波パルスとかいう弱い超音波が出ているらしいけど、全く何も感じない
④20分たつと「治療が終了しました」と言ってくれるので、ぼーっと待つ

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 ↑ ↑ プローブ

簡単なのだが、ここでも鎖骨という部位の特殊性が困難をよぶ。
腕とか脚とか手首とか、ベルトを巻くことができる部位であれば、ブローブを固定した付属ベルトを巻き手を放して心からぼーっとしていられる。スマホもさわれるし読書もできる。
しかし、鎖骨にベルトを巻くことはできないので、手でブローブを患部に押し付けて20分過ごさなければならないのだ。

これが地味に辛い

元々見えにくい場所なので鏡を見ながらブローブをあて、そのまま耐えること20分。
テレビを見るくらいしかできないので、眠くなってくることこの上ない。
ふっと手から力が抜け、ブローブが肌から離れると、アクセラス嬢が怒ってくれる。
しかし、眠くならなくても、だんだんブローブがずれてくる。
超音波は折れた場所にピンポイントで当てなければ効果がないので、私の場合は狙い撃ちする場所にマジックで×印を描いてもらっている。
が、ふときづくと、微妙にその場所からブローブがすれている。ずれただけだと、アクセラス嬢は注意してくれないので自分で監視していなければならないのだ。
ずらしてはならぬ!と強めに押し付けていたら、終了後肌に丸くブローブの跡がついてしまった。
骨折部をこんなにぐいぐい押してもいいものか。

リハビリ開始

更にリハビリルームに行くよう指示が出た。
リハビリというのは術後しばらくしてから通うのかと思ってたけど、最近は処置後早い段階で行うようになってきているらしい。
医療は変化しているのだなあ。
鎖骨骨折の場合は肩のまわりの筋肉が固まったり弱くなったりしてしまうので、可動域が狭くならないように、鎖骨に負担をかけない方法で肩関節を動かしていく。

担当の理学療法士がまず現在の状態を見てくれ、今のところ動きは悪くないとのこと。
まず鎖骨の下、肩甲骨まわり、肩と腕の付け根をほぐすマッサージしてくれた。手術後ずっと肩甲骨が痛かったのだが、かなり楽になりうれしい。

しかし、鎖骨の下マッサーが痛いのなんの!

手術後はここが固くなってしまうそうで、テニスボールを転がすようにしてマッサージする方法を教わる。確かに触れてみると板でも入っているかのようにガチガチに固い。テニスボールは2つを肩甲骨あたりに置いた上に寝転がり、胸を張るような姿勢になってコロコロ、にも使う。
これは気持ちがいい。

その他、自宅でもできる運動をいくつか習う。

・椅子に座ってツタンカーメンみたいに腕を組んでウエストをねじる腰のストレッチ。
 これは鎖骨とは関係ないが、腰が固まってしまわない様、今後のため。
・机の上に腕を伸ばして付け根をマッサージ

 脇の下が90度以上にならないよう注意。90度以上腕を上げると鎖骨が回ってしまうので現時点ではやってはいけないそうだ。

 

帰宅後、鏡で鎖骨チェック。
透明とはいえ空気が入っているし、手術跡自体ははっきり見えないが、血がにじんでいるように見える。
このまま入浴可能と言われたけれど、やはりなんだか不安。傷口までは湯につからないよう注意して湯船に入った。
周囲は腫れが更にひいて鎖骨の姿がうっすら見えてきた。 
今日は痛み止めを飲まずに過ごせた。たまに思い出したようにずきーんと痛む。

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