鎖骨骨折抜釘手術後8ケ月。テント泊荷物に挑戦
時期:2021年月6月初旬
本当に本当に骨折前にもどったのか、かすかな不安を抱える日々
医師からは「完治です!」とお墨付きをいただいた。
重めのザックをかついでハイキング旅行もできた。
日常生活には特に不安も問題も無し。
(唯一ちょっと気にしてるのは傷跡の残り具合)
それでも、一度3つに割れて穴だらけになった、主治医曰く「か細い」鎖骨が本当に骨折前の状態に戻ったのかはほんのり不安であった。
だって、9つも穴があいたんだもの。
ボルト9本手元にあるんだもの。
これが入ってた穴があいたんだ。。と思うとね。
そんな不安をすべて吹き飛ばす登山に行ってきた。
登山、と呼べるほどの山歩きではないのだけど、「雪上テント泊」なので、荷物は重め。
テントを購入後すぐに鎖骨骨折してしまったので、実は自身のテントを背負って歩くのもこれが初めてなのだ。
初めてのくせに雪上泊を選ぶという暴挙に出たのは、雷鳥沢で雪上テントをやってみたかったところにガイド付きの超少人数プランというめったにないチャンスが訪れたから。
とにかく、初めて自分のテントと寝袋を背負って歩くのだ。
抜釘手術後8か月弱でテント泊荷物を背負って歩いた
準備
・ガイド付きで目的は雷鳥沢テント泊(=ハードな登山はなし)
・食料、燃料、クッカーは必要なし
・夏なら必要ない荷物あり(防寒具各種、保温ボトル、軽アイゼン)
・雷鳥沢テント場は水には困らないので水は少なめ
・ツアー解散後、個人的にみくりが池温泉に宿泊するので着替え等が少々
水無しで荷物を測ってみたところ、15キロほどだった。
冬にしか必要ない荷物を抜いて食料等をいれても同じくらい?
もう少し減らしたいなあ。
ともかく初めてのことなので、まずはこれで良しとする。
かなり低くなっていた(11m)が、初めて見る雪の大谷にも興奮。
スケジュール
●1日目
室堂から雷鳥沢キャンプ場まで:みくりが池、雷鳥沢温泉を経るコース
テントを設営した後は身軽になって沢を渡り、剱岳が見えるポイントまで登る
テントに戻って雷鳥ヒュッテに日帰り入浴
夕食(ガイドさんが鍋を作ってくれた)
自分のテントに戻って就寝
●2日目
テント撤収
室堂に戻る:浄土沢に沿って一の越方面へ歩き、立山室堂山荘の裏へ登る初日とは異なるコース
いざ出陣!
室堂と言えば、みくりが池。
のみくりが池からスタート!
やや泥が混じり始めたもののまだまだ雪が豊富なテント場。
がらがらだ。
テント設営時にふと見上げると、吉兆かはたまた凶兆か?
と思わせる謎の雲。
下の方にはオーロラみたいに複数の色が見えた。
テント設営終了後、最低限のものだけを持って軽く登山。
雪が残っているところを選んで沢を超え、登っていく。
振り返るとテント場が小さく小さく見えていた。
絶景を堪能後テント場まで戻ったら、温泉へ。
水が豊富でトイレが便利、ちょっと歩けば快適な温泉に入れるなんて、本当に素敵なテント場だ。
日帰り入浴を受け付けている雷鳥沢ヒュッテまでゆるい坂を登る。
入浴後は下り坂。温泉で温まった体はほかほかで心地よいお散歩気分。
アーベントロートに彩られた山々を眺め
夕日はちょっと雲に遮られた静謐な感じ。
夜は寒くて眠れない、、、というほどではないものの、
下からしんしんと忍び寄る冷気はやはり侮りがたく、私の寝相が悪いこともあり何度か目を覚ましながら朝を迎えた。
翌日は曇り。
遠くに目をやると、BCCのスキーヤーやボーダー高みを目指しているのが見えた。
一の越はもちろん、雄山のあたりからも滑ってるの?
私が「滑落しないように」と気をつけながらよろよろ歩いている脇の谷。
ほとんど【奈落の底】にしか見えない急勾配を颯爽と滑り降りていくスキーヤーもいた。
なんという命知らず。
なんという体力。
ジェームズ・ボンドみたい!(古い。古すぎるけど)
と思ってあのテーマを心で口ずさみ少し元気が出た私。
白い靴下の雷鳥にも会えた!
鎖骨には何の問題もなかった
2日目がかなり(…鎖骨以外が…)きつかったが、なんとか歩きとおすことができた。
鎖骨自体に違和感や痛みはまったくなし。
本気でテント泊縦走、とかやるなら生ぬるいけれど、夏場もテントで縦走なんて大それたことに挑戦するつもりは全くない私にとっては十分な成果が得られた。
というわけで、
ここに私は鎖骨の完全復活をかみしめたのであった。
夏はもうすぐ。
この夏はきっとこの道を。