鎖骨骨折日記~めざせ登山ザックを背負える日

初めての鎖骨骨折から登山用の重いリュックを背負って登山復帰するまでの記録

鎖骨骨折日記【4】第三骨片のある骨折につのる不安(鎖骨骨折2日目_3)

鎖骨骨折についての基礎知識

前開きのパジャマとアンダーウェアも注文したし、クラビクルバンドからの脱出&ねじりこみの技も習得したので、今度は鎖骨骨折について色々調べてみる。

鎖骨骨折は骨折の中でも約10%を占めるほど多い骨折である。
原因にはラグビーやアメフト、柔道などの激しいコンタクトスポーツや交通事故での転倒がみられる、とあり、若い男性に多いらしい。
確かに検索してもバイクやマウンテンバイク、スノボで転倒してという男性のものが非常に多い。
若くもなく男性でもない私のような中年女性の骨折情報はあまり無いようだ。。

子供にもよく起こるようだが、子供は骨が成長しているのでバンドで固定する保存療法で「驚くべき回復力で」完治するらしい。若い世代だと骨をくるんでいる膜みたいなものは破れずに中身だけが折れたり、完全に折れずにぐにゃっと曲がるだけのこともあり、【若木骨折】とよぶ。
なるほど。
ぼんやりイメージしていた骨折はこれだったんだ。ぐにゃっと角度のついた【へ】とか【く】の字になる感じ、2つに分かれても距離はそんなに離れずひびが入ってる感じね。それって若者の骨折だったのか。
もちろんすっかり大人な人の場合もあまりズレずに折れる場合もあるようだけど、
私のはもうすっかり乾いた老木が勢いよく外側の膜ごといっちゃったのね。
「ぽきん」と音が聞こえてきそうだ。
暖炉にくべるといい感じに燃え上がりそうな【老木骨折】である。

整形外科のサイトを皮切りに基本的な情報を得た後は、骨折の先人たちの経験談を読み漁る。骨折ブログは自転車やバイクライダースノーボーダーの体験記が多く、登山者の経験談はあまり見つからない。彼らはわりと早い時期に「もう一度こけなければ大丈夫!」という強い自信と度胸を胸に、再び愛車にまたがり雪山に挑んでいくけど、登山者の場合はとにかくザックが背負えるようにならないと復帰できない。
骨折の完治は「年単位」と言われている様子で、復帰まではかなりの道のりになりそうだ。山は逃げないというけれど、若者ならともかく老朽化したこの身には1年のブランクは長すぎる。
せっかく一人登山も楽しくなってきたとこなのに。
わずかながら体力もついてきたのにのにのに。
これはきつい。

【第三骨片】のある骨折

さらにWEB情報をあさっていると、【第三骨片】という単語が目についた。
骨が3つ以上に分かれてしまった場合、剥離して遊離骨片となったものが第三骨片で、【第三骨片】がある場合や骨のズレが大きい場合は保存療法ではなく手術が推奨される、との情報。
第三骨片があってズレが大きいってまさに私の状態じゃない?
ズレが大きいというのははっきり基準があるわけじゃないけど、WEBにアップされているレントゲン写真と自分のものを見比べていくと、かなりズレが大きいような気がする。

1週間様子見るとか言われたけど、手術推奨案件じゃないの?
1週間無駄じゃない??
明日もう一度病院に行って医師に詳しく聞いてみようか。

不安をつのらせているうちに疲れがどっと出たか、突然睡魔に襲われた。
もちろんクラビクルバンドで姿勢ぴーんのままなので、こんな状態で果たして眠れるのか、と不安だったが、こちらの不安はすぐに解消された。
おそるおそる仰向けでベッドに横たわるとあっという間に気を失い、気がつけば朝

「クラビクルバンドで眠れない」人のための情報

・クッションをたくさん積んで上半身を起こして寝る
・両脇に枕をおいて挟み込まれる状態で寝る

等も仕入れておいたのに、まったくの杞憂であった。